普段はkeyball44を使っているんですが、有線接続なのと、まあまあ大きいので持ち運びには向いてないんですよね。で、トラックボール付きのキーボードに慣れてしまうと、もう普通のキーボードには戻れなくて。他に良さそうなのないかなーと探していたら、たまたまKUKEY42を見つけました。
見た目がめちゃくちゃかっこよかったので、持ち運び用にこれだ!と思って購入。
この記事ではkeyball44との比較を交えながらKUKEY42のレビューをしていこうと思います。
KUKEY42とは

r.Keysさんが作った、トラックボール付きの左右分割無線キーボードです。keyballの登場以降、roBaとかトラックボール付きの分割キーボードがいくつか開発されてますね。
KUKEY42の一番の特徴は、トッププレートがアルミでできていること。基盤まで金属感ましましで、とにかくかっこいいです。
作成したKUKEY42

シルバーを購入しました。
- キースイッチ
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キースイッチはLofree Void Low-profile POM Switchesを選びました。静音タイプを探していて、評判のいいLofreeのものを試してみたかったんです。1つ190円もしたんですけど…まあ、いい経験になりました。
音もかなり静かで、オフィスで打っていても問題なしです。
- キーキャップ
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キーキャップはshakupanさん作成のキーキャップを3Dプリンタで印刷。
note(ノート)
3Dプリンタ製のキーキャップ|shakupan どうもshakupanです。 すっかりX(旧Twitter)に入り浸り、新しい媒体に全くついていけませんが、今更ながらnoteを始めました。キーボードを作るにあたっての技術・経験・…Choc V2系の17mmキーキャップって選択肢があまりなくて、これを試してみることに。縦方向にくぼみがあって、中央を押さないと入力できない設計になってます。端を押すと力が入らないので、誤爆が抑えられるんですよね。これは予想外に良かったです。
- トラックボール
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トラックボールはperixxの25mmの赤。
これしかほぼ選択肢がないんです。39mmでも取り付けは一応可能ですが、キーを打つときにトラックボールが邪魔になります。
- トラックボールケース
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トラックボールケースはkepeoさん作成のものを3Dプリンタで印刷しました。Boothでも販売されてるんですが、値段が高いので今回は自作。
これでも満足してます。支持球を入れないとカタカタするので、セラミックボールを購入。セラミックボールありだとぴったりはまりました。
ダイオードはすでに基盤につけられていたので、電源スイッチとキーソケット、マイコン、トラックボール基盤、ロータリーエンコーダをはんだ付け。自作キーボードはkeyball44に続いて2つ目なので、割とスムーズに作成できました。ただ、自作キーボード初心者にとっては難しいかもしれないです。
KUKEY42とKeyballの比較

| KUKEY42 | Keyball | |
|---|---|---|
| キー数 | 42 | 39, 44, 61 |
| キーピッチ | 17mm | 19mm |
| 接続 | 無線(bluetooth) | 有線 |
| キースイッチ | Choc V2系 | Cherry MX |
| 給電 | リチウムポリマーバッテリー | type-C |
| ファームウェア | ZMK | QMK |
で、細かい違いをいくつか。
KUKEYにはロータリーエンコーダがついてます。これは地味に便利で、音量調整とかに使えるんですよね。
部品の用意について。Keyballはキースイッチとキーキャップ、トラックボール、接続用のType-C、TRRSケーブルを自分で用意する必要があります。
KUKEYはキースイッチ、キーキャップ、トラックボールに加えて、トラックボールケース、リチウムポリマーバッテリーも必要です。逆に接続用コードは不要(ファームウェアの書き込み時は除く)。
親指キーの配置も違っていて、Keyballは左手が3つ、右手が2つなんですが、KUKEYは左右2つずつです。個人的にはこの対称性が好きなんですけど、慣れの問題かもしれないです。
サイズ感はKeyball44と比べるとKUKEY42の方がコンパクト。持ち運びを考えるとこの差は結構大きいです。
見た目はKUKEYのほうが圧倒的に良いです。KeyballはカバーをつけないとPCBがむき出しなので、どうしても手作り感が出ちゃうんですよね。まあそれが自作キーボードの味でもあるんですけど。
あと、keyballはリバーシブル設計なので左利き用(トラックボールが左側)も作れますが、KUKEYは右利き用のみです。
KUKEY42を実際に使ってみて
良かった点
トッププレートがアルミなのは本当に良いです。自作キーボード特有の手作り感がまったくなくて、普通に製品として売られててもおかしくないレベル。デスクに置いてあるだけで満足感があります。
バッテリー交換も楽で、接続線がついてるのでバッテリーを取り替えるだけ。はんだ付けの必要がないのは地味にありがたいです。
ロープロファイルなのでkeyball44と比べるとかなりコンパクト。持ち運びを考えるとこの差は結構大きいんですよね。
気になった点
褒めてばかりだとあれなので、気になる点も触れておきたいと思います。
ボトムプレートの磁石問題
ボトムプレートは磁石でくっついてるんですが、これが外れやすいです。持ち運ぶときにカバンの中で外れてることがあって、ちょっと困ってます。
内側のキーが遠い
内側のキーがホームポジションから2キー分離れてるので、やや遠く感じます。keyball44だと端のキーがホームポジションから1キー分しか離れてないので、その差が結構大きい。
最初はホームポジションを一つ内側にずらそうかとも思ったんですが、内側上段(T, Yの部分)のキーがないんですよね。ここはマイコンがあるためキーがないんだと思うんですが、無線だしマイコンの位置は内側じゃなくても良かったのでは…と素人ながら思いました。
配線上の制約があったらごめんなさい。
KUKEY42がおすすめな人・おすすめしない人
で、結局誰におすすめかって話なんですが。
- おすすめな人
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- 見た目重視の人。アルミトッププレートの質感は本当に良くて、デスクに置いてあるだけで満足感があります
- 無線でロープロファイルのトラックボール付きキーボードが欲しい人。この条件に当てはまる選択肢ってほとんどないんですよね
- おすすめしない人
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- 自作キーボード初心者。ビルドガイドが簡素なのと、ZMKファームウェアの情報がQMKと比べて少ないのがネックです
- 手が大きい人。17mmキーピッチに25mmトラックボールは窮屈に感じるかもしれないです。
その点keyballはビルドガイドが丁寧だし、issueの対応も手厚いし、キーマップをカスタマイズするサービスとかも充実してるんですよね。先人たちの情報もたくさんあるので、困ったときに調べやすい。
個人的には、見た目と無線、コンパクトさという点でかなり満足してます。
まとめ
KUKEY42、見た目は最高なんですよね。アルミトッププレートの質感とか、無線でロープロファイルっていう組み合わせは他にないし。
ただ、内側のキーが遠いのと、ボトムプレートの磁石が外れやすいのは気になるところ。あと、ZMKの情報が少ないのも初心者にはハードル高いかもしれないです。
個人的には、デスクに置いてあるだけで満足感があるので、KUKEY42を選んで良かったと思ってます。バッテリー交換の手間はあるけど、それを差し引いても満足度は高いです。
バッテリー節約の意味でも家ではKeyball44を、オフィスなど外出時はKUKEY42を使おうと思います。
トラックボール付き無線キーボードを検討してる人は、ぜひ購入してみてください。
